古希のお祝いに何を贈ろうかと考えて、パジャマが候補に挙がる。ただ、そこで手が止まる方が多いようです。毎日使うものだから喜ばれそうな気もするし、味気ないと思われそうな気もする。
キテコには、商品に同封したはがきでお客様のご要望が毎月届きます。そのなかに、贈り物としてのパジャマを考え直させる声がいくつもありました。「パジャマには着がえずにそのまま寝てしまっています」——施設で暮らすお母さまについて、こう書かれたお便りです。
贈る側が思い描く「夜はパジャマに着替える暮らし」が、70代・80代のご本人の実際とずれていることがあります。そのずれをどう埋めるかで、同じ予算でも喜ばれ方が変わります。
先に結論
- 古希祝いにパジャマは喜ばれます。実用品ですが、毎日肌に触れるものは「自分では買い替えない」ものの代表です
- ただし正解は「在宅か、施設か」で変わります。施設なら洗濯を担うのはご家族ではありません
- 迷ったらパジャマに見えない部屋着を。日中も着られて、そのまま休めます
- 古希のテーマカラーは紫。婦人パジャマにはパープルがあります
- 予算は5,000円前後から。古希祝いの品としては控えめですが、消えものではなく残ります
この記事の内容
贈る前に確かめたい3つのこと
パジャマは体に直接触れるものなので、好みだけでなく暮らしの条件が選択を決めます。確かめる順番があります。
1. 暮らしの場所を確かめる(ここが一番大きい)
ご自宅で過ごされているのか、介護施設や高齢者住宅に入居されているのか。ここで選ぶものが変わります。
ご自宅なら、好みの色や肌ざわりを優先して構いません。洗濯はご本人かご家族がされるので、素材の自由度が高い。
施設に入居されている場合は事情が違います。洗濯は施設か外部の業者が担い、多くの場合乾燥機にかけられます。縮む素材だと数回で着られなくなります。はがきにも同じ困りごとが繰り返し届いています。
はがきより(施設入居のお母さまへ・ご家族)
「施設では、洗濯乾燥機対応の洋服が基本なので、探すのに苦労します。パジャマも中々探すのが大変なので、パジャマも多く扱って頂きたいです。」
もうひとつ、施設では名前を書ける場所があるかどうかが実務的に効きます。共同の洗濯に出すため、タグに記名できないと戻ってこないことがあります。
2. サイズは「今の体型」で選ぶ
70代・80代の体型は、若い頃と同じサイズ表記では合いません。背中が丸くなる、身長が縮む、お腹まわりだけが太くなる。はがきに寄せられるご要望の多くがサイズの話です。
迷ったら、ふだん着ているトップスと同じサイズか、ひとつ上を選んでください。パジャマは締めつけないほうが眠りが浅くなりません。
サイズが分からないまま「大きめなら大丈夫」と3L以上を選ぶのは避けたいところです。袖と裾が余ると、夜中の歩行でつまずく原因になります。
身長が縮んだ方には丈の短いものが必要になります。この点は、はがきでもはっきり書かれていました。「パジャマも身長の低い人用のがほしい」。丈が合わないときは、七分丈のズボンが入った上下セットが現実的な逃げ道になります。
3. 古希の紫を、どこまで取り入れるか
古希のテーマカラーは紫です。長寿祝いの色として定着していて、贈り物に紫を選ぶ方は多い。
ただ、パジャマで紫は多くありません。落ち着いた色が中心の売り場で、紫の展開があるものは限られます。キテコの婦人パジャマにはパープルがあるので、色でお祝いの意味を伝えたい場合はここが選択肢になります。
男性への贈り物では紫はほぼ選べません。無理に色を合わせず、紫は熨斗やメッセージカード、包みのリボンに任せてしまってよいと思います。中身は着てもらえるものを優先するほうが、結果として喜ばれます。
お便りに届いた声|「パジャマに着替えずに寝てしまう」
はがきを読んでいると、同じ趣旨の声が別々のご家庭から届きます。
はがきより(施設に入所されているお母さまへ・ご家族)
「90代の母は施設に入所しております。パジャマには着がえずにそのまま寝てしまっています。そのため、パジャマにしても良い、綿の割合の多い楽なズボンを探しています。」
はがきより(介護施設でお使いのお客様)
「パジャマを着ずに寝てしまうことも多くなりスウェットのような楽な着ごこちのあるものがあればいいなと思います」
年齢が進むと、着替えそのものが手間になります。日中に着ていたものでそのまま休む。ご家族から見ると気になりますが、ご本人にとっては合理的な選択でもあります。
そしてもう一方から、逆向きの声も届きます。
はがきより(94歳のお母さまへ誕生日の贈り物)
「外出することもほとんどできないため、1日中パジャマで過ごしています。1日のメリハリをつけるためにも、パジャマに見えない部屋着があると良いなと思います。肌ざわりが良く、首元・ウエスト・足首をしめつけない楽な部屋着が(ほしい)」
一日中パジャマで過ごしてしまうから、パジャマに見えないものが欲しい。着替えないから、そのまま寝られるものが欲しい。向きは違いますが、行き着く先は同じです。
昼と夜の境目があいまいな暮らしでは、「パジャマ」と「部屋着」を分けないほうが使われます。
施設で暮らすお父さまについて、こんなお便りもありました。「上下とも伸縮素材で、パジャマでもなくジャージでもなく…となると、なかなか気に入ったものに出会えません。町の洋品店では、グレーか茶色、ボーダー柄のものばかりが並び、選ぶのも楽しくありません。」
贈り物としてのパジャマを考えるとき、この「パジャマでもなくジャージでもない」という帯がいちばん喜ばれる位置にあります。
古希祝いにおすすめのパジャマ・部屋着7選
在庫があり、70代・80代の体型と着脱を踏まえた7点です。価格は税込、2026年7月30日時点のものです。
古希の紫を選べる|婦人 綿100%ダブルガーゼ 長袖パジャマ
秋冬の冷えに|紳士 内側綿100% キルトニットパジャマ
春夏の汗とムレに|婦人 ストレッチダブルガーゼ 長袖パジャマ
お父さまの夏に|紳士 ストレッチダブルガーゼ 長袖パジャマ
パジャマに見えない|メランジ鹿の子 半袖と七分丈の上下セット
メランジ鹿の子 半袖Tシャツと七分丈ズボンの上下セット ルームウェア
6,990円(税込)/グリーン・ブルー/M・L
「パジャマに見えない部屋着」を探している方に、まずこれをお見せしています。杢調の落ち着いた見え方で、来客があっても慌てません。それでいて首元はボタンで開くヘンリーネックなので、頭が通しやすい。
ズボンは総ゴムで内側の紐でも調節できます。七分丈なので、身長が縮んで丈が余る方にも合わせやすい。
お客様の声(父親用・贈り物/L グリーン)
「80歳の父に普段着としてプレゼントしました。ちょっと若過ぎたかなと思ったのですがとても着やすくて色も落ち着いたてるので気に入ってくれました。またプレゼントするときはリピートさせていただきます♪」
襟付きできちんと|ボーダー柄 鹿の子 長袖ポロと裾リブパンツの上下
ボーダー柄 鹿の子 長袖ポロシャツと裾リブパンツの上下ホームウェアセット
5,590円(税込)/杢ブルー・杢ベージュ・杢グレー/M・L・LL
襟が付いているので、部屋着でありながらだらしなく見えません。大きめのボタンと深めのハーフボタンで頭が通しやすく、両脇と後ろにポケットが付いています。ポケットの有無は、実際に使う方には大きい違いです。
ウエストは紐で調整します。リハビリのときに着る方もいらっしゃいます。
お客様の声(ご主人用・日常使い/M 杢グレー)
「主人が入院になり、急いで注文。(中略)デザイン、色も大変気に行っておりますが、ただ、価格の割に、ウエストゴムが縫い付けの為、ゆるくするのに苦労しています。主人は胃を切除しているので、ぴったりが苦手です。」
ウエストのゴムを緩められる仕様をお求めの場合は、ゴム取り替え口が付いた01・03・04のパジャマをお選びください。
前が全部開く|綿100% 和柄ストライプ 全開半袖と七分丈の上下
迷ったときのシーン別ガイド
贈る相手の暮らしから逆に引くと、選ぶものが一つに絞れます。
ご自宅で元気に過ごされている方へ
好みの色を優先して構いません。お母さまなら01(パープル)で古希の紫を、お父さまなら02か04を季節で選び分けてください。夜きちんと着替える習慣がある方には、パジャマとしてのパジャマが素直に喜ばれます。
介護施設・高齢者住宅に入居されている方へ
洗濯を施設が担うため、縮みにくさと記名のしやすさが優先されます。前開きの01・03・04、または上下で着回せる05・06。ただし乾燥機を通す施設の場合は、そのままお選びいただけません。
入院や通院が控えている方へ
前開きが必須です。01・03・04のパジャマか、前が全部開く07。枚数の目安や病院での持ち物は高齢者の入院パジャマ|前開きの選び方と必要な枚数にまとめています。
日中もパジャマで過ごされている方へ
05か06を。パジャマに見えないので、そのまま起きていられて、そのまま休めます。昼と夜の切り替えが薄れてきた暮らしでは、この一着が一日の輪郭を作ります。
ご夫婦そろって古希を迎えられる方へ
03(婦人)と04(紳士)は同じダブルガーゼです。素材をそろえて2点、合計13,980円。お二人へ同時に贈るときの収まりがよい組み合わせです。
正直にお伝えすること|乾燥機のこと
はがきに、こう書かれたものがありました。「乾燥機対応のパジャマが欲しいです。」一行だけのお便りです。
同じ趣旨のご要望が、施設に親御さまを預けているご家族から何通も届いています。施設の洗濯は乾燥機まで通るので、対応していない服は縮んで着られなくなる。だから乾燥機対応の表示を探して買い物をされている。
そのご要望に、キテコはまだ十分にお応えできていません。乾燥機対応の品はパンツと前開きインナーシャツにそろえてきましたが、パジャマ・部屋着には乾燥機対応の表示がある品をご用意できていません。
ですので、施設に入居されている方への贈り物としてこの7点をお考えの場合は、施設の洗濯方法をご家族に確認していただくのが確実です。乾燥機を通さず干していただける施設であれば問題ありません。
乾燥機を通す施設で、それでも古希のお祝いを形にしたい場合は、乾燥機対応のパンツと前開きインナーシャツを組み合わせるという手があります。はがきで「パジャマにしても良い、綿の割合の多い楽なズボンを探しています」と書かれていた方がいらっしゃいました。日中も夜も同じもので過ごされるなら、パジャマという括りにこだわらないほうが実際に着てもらえます。
パジャマの乾燥機対応は、社内で要望が積み上がっている項目です。ご用意できたときにこの記事も書き換えます。
よくある質問
古希祝いにパジャマを贈るのは味気ないと思われませんか?
毎日肌に触れるものは、ご本人がいちばん買い替えを後回しにするものです。だからこそ贈られると使われます。お祝いの気持ちを形にしたい場合は、古希の紫を選ぶか、熨斗とメッセージを添えてください。品物が実用品であることと、お祝いとして軽いことは別です。
古希祝いのパジャマの予算はどのくらいですか?
この記事の7点は4,990円から7,990円です。古希祝いの贈り物全体では1万円から3万円が一般的とされますが、パジャマは複数枚あって困らないものなので、2点そろえて贈る方もいらっしゃいます。ご夫婦へなら婦人と紳士で合計13,980円という組み方もできます。
サイズが分かりません。どう選べばよいですか?
ふだん着ているトップスと同じか、ひとつ上を選んでください。パジャマは締めつけないほうがよく眠れます。身長が縮んで丈が余る場合は、七分丈のズボンが入った上下セット(05・07)が合わせやすいです。届いてから合わなかった場合の交換については、商品ページの案内をご確認ください。
なぜ古希の色は紫なのですか?
紫は古くから高貴な色とされ、位の高い人が身につける色でした。長寿を敬う気持ちを表す色として、古希と喜寿に紫が当てられています。ただ紫の衣類は展開が少ないので、色にこだわる場合は婦人パジャマのパープル(01)が現実的な選択肢になります。
前開きとかぶりタイプは、どちらがよいですか?
肩や腕が上がりにくくなっている方、着替えに介助が入る方には前開きです。かぶるタイプは腕を上げる動作が必要になります。まだご自身で問題なく着替えられる方なら、どちらでも構いません。迷ったら前開きを選んでおくと、この先も使えます。
まとめ
- 古希祝いにパジャマは喜ばれます。自分では買い替えない実用品だからこそ、贈られると使われます
- 正解を決めるのは在宅か施設か。施設なら洗濯を担うのはご家族ではなく、縮みにくさと記名のしやすさが先に来ます
- サイズはふだんのトップスと同じか、ひとつ上。丈が余る方には七分丈の上下セットを
- 古希の紫を身につけるものでお祝いするなら、婦人パジャマのパープル(01)
- 日中もパジャマで過ごされている方には、パジャマに見えない部屋着(05・06)。そのまま起きていられて、そのまま休めます
- 乾燥機を通す施設へ贈る場合は、洗濯方法の確認をお願いします。パジャマの乾燥機対応はまだご用意できていません
はがきに、古希にさしかかる頃の贈り物についてこう書かれた方がいらっしゃいました。「今年はとてもステキな物が届き、70に近い田舎者の私にはとても合わないだろうと思っておりましたが、とても着やすく・体にピッタリ・遠く離れている私の事を思って、選んでくれた娘にいつも感謝しています。」
合わないだろうと思っていた、と書かれています。贈るほうが迷うのと同じくらい、受け取るほうも身構えていることがある。その予想を裏切ったのは、値段でも品目でもなく、体に合っていたことでした。



























